『対岸の彼女』 [ ** 本や音楽など]
読んだ本をすぐに私は忘れてしまうので。
感想文は苦手だった(今も)私ですが、
せっかく出会った本を忘れないように、記録に残すことにしました。
第132回直木賞受賞作品 『対岸の彼女』 角田光代著 2004年11月
図書館で見つけて借りてみました。
30代、既婚、子持ちの「勝ち犬」小夜子と、独身、子なしの「負け犬」葵。
性格も生活環境も全く違う二人の女性の友情は成立するのか!?
私は本のあらすじについて、まったく知らないまま読み始めました。
その感想としては、「勝ち犬」「負け犬」の表現はあわないな、と思います。
「負け犬の遠吠え」の人気にあやかってつけた紹介なのかな。
高校時代のナナコと葵の物語と
大人になって、結婚して子供が生まれて、専業主婦になった小夜子と
自分で会社を興した葵の物語が平行しながらすすんでいきます。
いくつになっても人間関係の悩みはつきなくて、
人と関わることの難しさがリアルに描かれています。
でも大人になることで変われることは必ずあって。
そして自分とはまったく違う性格や環境の人との
出会いによっても変わっていける。
読み終えてから、私もあの頃と変われているかな、なんて
ちょっと気になっちゃいました。
一歩前へ、進んでいこう、と思える本だと思います。
はじめまして。
>「勝ち犬」「負け犬」の表現はあわないな、と思います。
わたしも同感です。
この作品は、最後に希望が持てるところがいいなと思います。
by 鯉三 (2006-04-15 22:19)